「ふじようちえん」を設計した手塚貴晴さんがTEDで行った講演が、
実際の園内の様子を映した映像とともに短く紹介されています
(映像の再生数は、短期間で5500万回を突破している)。
以下が手塚さんの講演の日本語訳になります
(編集が若干継ぎ接ぎ気味なので、一部完全版を元に補足しています)。
「子どもはある程度、危険な出来事を体験しておく必要があると私は思います。
時に転んだり、時に怪我をしたりして、人生をどう生きるかを学ぶのです。
子ども達を教育していく上で大切なのは、子ども達をコントロールしないこと、
そして過保護にしないこと、この2つだと考えています。
この幼稚園は、完全にオープンな場所になっています。
子ども達はやはり、外にいるべきではないでしょうか。
そういう考えから、オープンにしているのです。
教室の中には木が3本植えられており、木々は外に向かって伸びています。
時には1つの木に、40人の子どもたちが同時に登っている時もあります。
ここは、一年のほとんどの間、完全に解放されています。
中と外との隔たりはありません。この建物は基本的に、屋根なんです。
私たちは音もとても重要だと考えているため、防音にもしていません。
大勢の子ども達を静かな空間に閉じ込めてしまうと、
中にはとてもナーバスになってしまう子が出てくるのです。
子どもたちは授業中、素晴らしい集中力を見せてくれます。
また、ここの児童たちは、他の多くの幼稚園の児童よりも、
高い運動能力を持っていることも分かっています。
建築は、世界を変えることができるのです」
以上になります。
映像の冒頭には、「この壁のない日本の幼稚園は、
他の国に恥ずかしい思いをさせるだろう」というキャプションがありますが、
実際に多くの方が、治安面や両親の意識の面などで、
社会的な差を感じずにはいられない内容だったようでした。
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